コラム

理想の家づくり

注文住宅の収納計画/プロが教える最適な収納スペースの作り方とデザインアイデア

2025.04.28

「収納が足りなくて散らかる家にはしたくない」「最初から無駄なく収納スペースを確保したい」

注文住宅を検討中のあなたが、そう願うのは当然のことです。

せっかくの新築マイホーム。いつでもすっきり片付いた空間で、家族が快適に過ごせる暮らしを実現したいですよね。

でも、現実には──
「玄関に靴があふれて困っている」
「キッチンの食材が片付かない」
「クローゼットがすぐパンパンになる」

このような収納の悩みを“住み始めてから”感じる人が後を絶ちません。

収納は、ただ“広ければ良い”というものではありません。

動線や家族構成、生活スタイルに合わせた配置と、日々の使いやすさを考えた設計が欠かせないのです。

そこで本記事では、注文住宅を建てる前に知っておきたい収納のポイントを、具体的にわかりやすく解説します。

  • ・収納力を高める5つの工夫と間取りアイデア
  • ・注文住宅でよくある収納失敗例とその対策
  • ・収納設計で見落としがちな注意点と解決策

収納の考え方ひとつで、家の暮らしやすさは大きく変わります。「読んでよかった」「参考になった」と感じていただけるように、プロ目線のアドバイスも交えてお届けします。

ぜひ最後までご覧いただき、あなたの理想の住まいづくりにお役立てください

注文住宅の収納力を活かす5つのデザインと工夫

注文住宅で後悔しないためには、収納計画の工夫が欠かせません。

せっかくの自由設計を活かして、生活動線に沿った収納を確保することで、暮らしやすさが格段に向上します。

ここでは、住んでから「入れておいてよかった」と実感できる収納デザインを5つご紹介します。

① 玄関にシューズクロークを設置して収納力を向上

玄関収納を充実させるには、シューズクロークの導入が最も効果的です。

靴だけでなく、ベビーカー・傘・アウトドア用品・防災グッズなどもまとめて収納できます。玄関横に広めのクロークを設けておけば、見た目もすっきり整い、来客時の印象も良好です。

土間続きの動線を確保すれば、荷物の出し入れもスムーズになります。

② キッチンにパントリーを設けて食品管理をラクにする

調味料や乾物などをパントリーに集約すれば、キッチンが劇的に使いやすくなります。

特にウォークインタイプのパントリーは、食品・飲料・備蓄品などの保管に便利です。

買い置きした食材を見渡せるため、在庫の把握がしやすく無駄な買い物も減らせます。

冷蔵庫の横や勝手口近くに設置すれば、動線面でも効率的です。

③ リビングには壁面収納を取り入れて圧迫感を軽減

リビングに収納家具を増やすと空間が狭く見えがちですが、壁面収納なら解決できます。

テレビボード一体型の収納や、天井までの造作棚を取り入れることで、収納力と開放感を両立できます。

本やおもちゃ、書類などが整理でき、日常の片付けがぐっと楽になります。

色味や素材を内装と合わせることで、部屋全体の統一感も生まれます。

④ 洗面所には可動棚を設置し収納量を調整できるようにする

洗剤やタオルのストックを柔軟に収納できるのが可動棚の魅力です。

生活スタイルの変化や家族構成の増減に合わせて、棚の高さを調節できるため、長く使えます。

限られた空間を有効活用できるので、洗面所や脱衣所でも収納不足を感じにくくなります。

扉付きの棚を使えば、生活感も自然に隠せます。

⑤ 寝室にはウォークインクローゼットを設置し収納力を確保

衣類やバッグ、小物類を一か所に集約できるのがウォークインクローゼットの強みです。

スペースをしっかり確保すれば、衣替えの手間も省けて、季節を問わず使いやすくなります。

棚・ハンガーパイプ・引き出しをバランスよく配置することで、使い勝手の良い収納空間が完成します。

湿気対策のために換気設備も忘れずに設計しましょう。

注文住宅の収納計画でよくある5つの失敗

注文住宅でありがちな収納計画の失敗は、設計段階での見落としに起因することが多くあります。

以下に、よくある具体的なミスとその回避ポイントを紹介します。

収納の開閉スペースを考慮していない

扉や引き出しを開けたときに、動線をふさいだり家具と干渉するケースがあります。

引き戸の活用や、周囲の距離感を設計段階でしっかり確認することが大切です。

用途に合わない場所に収納を配置している

たとえば、玄関に収納が少なくてアウトドア用品の置き場に困ったり、洗面所にストック収納がなくて日用品があふれてしまう例があります。

使う場所の近くに収納を設ける工夫が必要です。

収納の奥行きや高さが使いづらい

奥行きが深すぎる収納は、物が埋もれてしまいがちです。

中段・浅型収納を取り入れ、収納内部も使いやすく設計しましょう。

収納量ばかりを重視して見た目が損なわれている

収納が目立ちすぎて、部屋のデザイン性を損ねることも・・・。

壁面収納や扉付き収納などを使い、インテリア性とのバランスを意識することが重要です。

将来の変化を見据えていない

子どもの成長や同居家族の変化など、暮らし方が変わったときに対応できない収納計画は後悔のもとになります。

可動棚やフレキシブルな収納設計で変化に対応できるようにしておきましょう。

注文住宅の収納計画で意識すべき3つの注意点

収納は広さだけでなく、使いやすさや暮らしやすさにも直結する要素です。

設計段階では見落としがちですが、実際の生活において「開閉しづらい」「掃除が大変」「家具が置けない」といった後悔につながることも少なくありません。

ここでは、収納計画を成功に導くために意識しておきたい3つのポイントをご紹介します。

① 収納の扉や引き出しの開閉スペースを考慮する

まず重要なのが、扉や引き出しの開閉スペースを確保することです。

収納は作ったものの、扉を開けた先に家具がぶつかる、通路が狭くなるといったケースは意外と多く見られます。

収納の配置だけでなく、周囲との距離感や動線をシミュレーションしながら設計することが大切です。

引き戸や折れ戸を採用すれば、限られたスペースでも使いやすくなります。

② 掃除しやすい収納にするためにホコリ対策を考える

収納スペースは見えない部分にホコリが溜まりやすい場所でもあります。

特にオープン収納や、天井までの隙間が空いた棚は、定期的な掃除が欠かせません。

ホコリ対策としては、扉付き収納や床から浮かせた設計(フロート収納)を取り入れると清掃がしやすくなります。

また、ホコリが舞いやすい場所には収納を設けないという選択も一つです。

③ 家具や家電とのバランスを考えて収納を配置する

収納スペースを多く取るあまり、家具や家電を置く場所が限られてしまうこともあります。

例えば、壁一面を収納にしたために、テレビや冷蔵庫の設置に困ったというケースも。

収納だけでなく、暮らしに必要な“置くもの”とのバランスを見ながらプランニングすることがポイントです。

図面上だけでなく、実寸でサイズを確認することで失敗を防げます。

注文住宅の収納は「使う人」目線がカギ

収納計画を成功させるためには、「誰がどのように使うのか」という視点が欠かせません。

単にスペースを確保するのではなく、生活動線や家族の暮らし方に合わせて収納を設計することが、快適な住まいづくりにつながります。

たとえば、小さなお子さんがいる家庭では片付けやすさを重視した収納が必要になりますし、共働き世帯では時短につながる効率的な収納配置が求められます。

このように、使う人の生活に寄り添った収納設計が「暮らしやすさ」に直結します。

家族構成ごとの収納ニーズの変化

注文住宅においては、家族構成やライフステージの変化に応じた柔軟な収納設計が重要です。収納スペースは単に大きければ良いというものではなく、暮らし方に合った工夫が求められます。

以下に、家族構成別の収納傾向と工夫のポイントをまとめました。

家族構成主な収納ニーズ工夫のポイント
単身世帯限られた空間でも効率的に収納したい限られた空間でも効率的に収納したい
壁面やベッド下の活用、コンパクトな多機能収納家具
夫婦二人暮らし将来の変化に対応できる可変性が必要フレキシブルな棚、用途を変えられるクローゼット
子育て世帯(乳幼児)日用品や育児グッズの整理整頓がしやすい構成玄関付近の収納、使用頻度に応じた配置
子育て世帯(学齢期)教科書・おもちゃ・衣類などの急増に対応可動棚やファミリークローゼットの導入
高齢者と同居無理なく使える安全な収納低い位置の引き出し収納、座ったまま使える設計

ライフスタイル別収納アイデア

暮らしのスタイルに合わせて収納を設計することで、快適な生活が実現します。以下では、代表的なライフスタイルに合った収納方法と実践ポイントを紹介します。

ライフスタイル適した収納設計実践ポイント
共働き家庭家事動線を意識した収納配置回遊動線内にパントリーやランドリースペースを配置
在宅ワーカーワークスペース周辺に機能的な収納が必要書類・機材を整理できる棚や壁面収納の活用
趣味が多い家庭アイテムごとに分けた収納スペースを確保ホビールーム、道具棚を用途別にレイアウト
ペットと暮らす家庭お世話用品をまとめて管理できる収納玄関付近に収納、掃除しやすさを考慮した設計

このように、家族構成やライフスタイルを考慮した収納設計は、暮らしをより快適に整えてくれます。

プランニング時には、将来の変化も見据えて柔軟に設計することが大切です。

注文住宅の収納のまとめ

注文住宅で快適に暮らすためには、収納計画が非常に重要です。広さよりも“使いやすさ”を意識し、家族構成やライフスタイルに合わせて配置や容量を調整することがポイントです。

家の中が片付いていれば、心も暮らしも整います。

収納を工夫することで、住まい全体の快適性が向上し、毎日の家事や生活がもっとラクになります。

将来の変化も見越して、今の暮らしとこれからをつなぐ収納設計を心がけましょう。

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