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北海道の高気密高断熱住宅に設置するエアコンはどう選ぶ?注意点も解説

2024.12.26


高気密高断熱住宅の場合、エアコンは1台で十分であるケースがあります。高気密高断熱住宅にエアコンを設置するときの選び方や注意点、快適に過ごすために使う方法をご紹介します。

高気密高断熱住宅にエアコンを設置する際、何台必要なのか気になる方がいるのではないでしょうか。住宅の性能や間取りによっては、エアコン1台で十分であるケースがあります。 本記事では、高気密高断熱住宅に複数台のエアコンが必要な場合や、エアコンを選ぶときのポイントをご紹介します。そのほか、エアコンを選ぶ際の注意点や上手に使う方法をお伝えするので、高気密高断熱住宅の建築や購入を検討している方は参考にしてください。

高気密高断熱住宅にエアコンは何台必要?


高気密高断熱住宅の場合、35坪くらいの家でもエアコン1台で十分であるケースがあります。ここでは、高気密高断熱住宅にエアコンは何台必要なのかについて、1台で十分である理由や複数台必要であるケースをご紹介します。

エアコン1台で十分な理由

高気密高断熱住宅であることは、エアコンが1台で十分である条件のひとつです。高気密高断熱住宅は、1か所に設置した寒冷地エアコンで上下階に風が行き、南面と北面の温度差をなくすことで暖かい住宅を実現できます。

エアコン1台で十分にする際、高気密高断熱住宅であること以外に、夏は窓からの日射を遮る工夫が行われている、などの条件も必要です。壁やドアなどで細かく仕切られている場合は、空気が循環しにくくエアコンの効率も悪くなります。

そのため、エアコン1台で快適な空間にするには、シンプルな間取りにすることがポイントです。また、夏場は冷房で快適な空間を実現できても、窓からの日射により熱をため込んでしまうデメリットがあります。

窓からの日射を遮るには、カーテンやブラインドなどを設けるとよいでしょう。

複数台のエアコンが必要な場合とは?

高気密高断熱住宅でも、複数台のエアコンが必要であるケースがあります。たとえば、40坪以上の住宅であったり、昼間でもドアを締め切って生活される場合、複数台のエアコンの設置がおすすめです。

また、夏場のエアコンの考え方は、熱の発するものが設置されている部屋や熱がこもりやすい部屋にもエアコンを設置するとよいでしょう。たとえば、パソコンを設置している部屋や、人がたくさん集まる部屋、窓からの日射で熱がこもりやすい狭い部屋などへの設置がおすすめです。

個別に設置するエアコンを購入するときは、各部屋に必要な機能が備わっているものを選ぶこともポイントです。無駄な機能を省き、部屋の広さにあったものを選ぶことで、エアコンの購入にかかる費用を最小限に抑えられる可能性があります。

高気密高断熱住宅に設置するエアコンの選び方

高気密高断熱住宅に設置するエアコンは、必要な性能、畳数、設置場所に応じて適切なものを選ぶことがポイントです。ここでは、高気密高断熱住宅に設置するエアコンの選び方を3つの項目に分けてご紹介します。

性能

高気密高断熱住宅は、住宅自体が省エネのつくりになっているため、高性能のエアコンを選ぶ必要はないでしょう。換気設備の設置が義務付けられている住宅であれば、少なくともエアコンの換気機能は不要です。

換気機能が備わっているエアコンを選ぶと、機能が重複してしまいます。無駄な機能を省くことで、エアコンの購入費用を大幅に抑えられます。また、24時間換気システムが稼働しているため、エアコンとの併用で十分な温かさを感じられるでしょう。

そのほか、温度を細かく調整できるか、素早く適温まで上げ下げできるか、寒冷地に適しているかなども、エアコン選びのポイントです。とくに、北海道などの寒い地域の場合は、マイナスの気温でも使用できる、寒冷地用エアコンを選ぶようにしましょう。

畳数

エアコンを購入する際、6畳用や14畳用などと記載されていますが、通常の住宅を想定した畳数となっています。そのため、高気密高断熱住宅に設置するエアコンを選ぶときは、記載された畳数どおりに設置しないように注意しましょう。 畳数どおりにエアコンを選んで高気密高断熱住宅に設置すると、容量が大きすぎる可能性があります。実際の畳数よりも小さいものを選ぶことで、少しでも費用を抑えられるメリットがありますので施工会社に相談して決定しましょう。

設置場所

高気密高断熱住宅のエアコンを設置する場所を決めるときは、下に流れやすい冷たい空気や、上にたまりやすい温かい空気など、空気の特徴を押さえることがポイントです。適切な設置場所を知ることで、季節を問わず快適に暮らすことができます。

たとえば、2階建ての高気密高断熱住宅の1階にエアコンを設置する場合、冷房を使っているときは1階に冷たい風がたまるので涼しい環境で過ごせます。ただし、2階まで冷たい風が行き届かない点がデメリットです。ですので2階に夏用エアコンを取付できるよう下地やコンセントを事前に設置するのもおすすめです。

暖房を使っているときは、2階にも温かい風が行き届きますが、住宅の間取りによって、適切なエアコンの設置場所が異なるため、業者に相談するとよいでしょう。

高気密高断熱住宅のエアコン設置における注意点

高気密高断熱住宅にエアコンを設置する際、いくつかある注意点を押さえておくことがポイントです。ここでは、高気密高断熱住宅のエアコンを設置するときの注意点を3つご紹介します。

業者選び

高気密高断熱住宅の適切な場所に寒冷地用エアコンを設置するには、エアコンの設置に関して知識や経験のある業者を選ぶことが大切です。適切な業者を選ぶ際、高気密高断熱住宅の施工実績が豊富な業者を比較しましょう。

高気密高断熱住宅の施工実績の多い業者は、どこにエアコンを設置すればよいか、どのような性能のエアコンを選べばよいかアドバイスしてくれるでしょう。高気密高断熱住宅の建築を検討している方は、疑問点がなくなるまで相談しておくことが大切です。

また、モデルルームや展示場で、実際にどのような間取りでどこにエアコンを設置すれば快適に過ごせるのか北海道の場合は冬に体感するとよいでしょう。その場には住宅のプロがいるので、エアコンの選び方や設置場所について相談しておくことがポイントです。

換気方法

高気密高断熱住宅にエアコンを設置する際、換気機能に重複がないか確認することが大切です。高気密高断熱住宅には24時間換気システムが設置されているため、高性能のエアコンにこだわる必要がない場合があります。

電気容量

高気密高断熱住宅にエアコンを設置する場合、電気容量や電源の確保が大切です。エアコンは電気回路に負荷をかけてしまうおそれがあるので建築会社と相談して電気工事の依頼が必要です。

エアコンの電源コンセントの設置時は、信頼できる建築会社に依頼することで電気容量だけではなく、電圧とアンペア数、専用回路の必要性などを見極めて設置してくれるため、安心して任せられるでしょう。

高気密高断熱住宅で上手にエアコンを使う方法

高気密高断熱住宅の適切な場所にエアコンを設置するだけではなく、設置後の使い方のポイントを押さえておくことで、より快適な空間を実現できます。ここでは、高気密高断熱住宅でエアコンを効率的に使う方法について解説します。

つけっぱなしで適温を保つ

高気密高断熱住宅に設置したエアコンは、短い外出でもこまめに消すほうが節電できると思っている方がいるでしょう。暑くなったり寒くなったりするたびにエアコンのオンオフをこまめに行うと、冷暖房の効率が低下してしまいます。

エアコンにかかる負荷が大きくなることで、電気代への影響も大きくなると考えられます。つけたり消したりするよりも、つけっぱなしにしたほうが電気代の節約につながる可能性があると言われています。

オート機能は、エアコンが部屋の温度を感知して自動的に作動する機能であり、エアコンが常時フル稼働するわけではないのでうまく機能を使い分けて稼働させるのが良いでしょう。

部屋の温度が適温になれば、高気密高断熱住宅の機能により温度が維持されるため、結果的には、消費電力が抑えられるので、電気代が通常よりも安くなる可能性が高まります。

また、窓や玄関の開閉で部屋の温度が少し下がったときは、エアコンのオート機能により、少しの電力で適温に戻すことが可能です。部屋の温度をキープする高気密高断熱住宅だからこそ、窓の開閉などで変化する温度も最低限に抑えられます。

快適に過ごせる空間にする際、温度だけではなく、湿度にも着目しましょう。適切な湿度は40%〜60%といわれており、湿度が高すぎるとカビが発生するおそれがあります。

とくに、夏場はエアコンの除湿機能だけでは対処できないケースがあります。エアコンで対応するだけではなく、除湿機や加湿器を活用して、湿度を適度に管理することがポイントです。

こちらの記事では、北海道の住宅のエアコン設置について解説しています。北海道のエアコン普及率や設置費用、設置のポイントも取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。

まとめ

高気密高断熱住宅にエアコンを設置する場合、間取りや家の広さなどによっては、1台で十分であるケースがあります。すでに住宅に換気システムが備わっているため、高性能のエアコンにこだわる必要もなくなるでしょう。

高気密高断熱住宅では、エアコンをつけっぱなしにすると、快適な空間を維持できます。空気の性質や流れなどから、適切な場所にエアコンを設置することで、より快適な空間で暮らせるようになります。

リビングワークは、札幌市を拠点に高性能な家づくりを行っている工務店です。高気密高断熱住宅のエアコンの選び方や設置場所だけではなく、マイホームを建てるうえでさまざまな不安や疑問を抱えている方は、お気軽にご相談ください。

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