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将来を見据えた安全に暮らせる家

2021.04.09

こんにちは、設計事務 稲場です。

昨年は、自宅の階段を踏み外して転倒し、足を骨折するという大失態をしてしまいました。

今回は、以外と知られていない家庭内事故について少し調べてみました住宅内事故の内、発生場所を示したのが下記の表になります。

参考文献

医療機関ネットワーク事業からみた家庭内事故-高齢者編- 独立行政法人国民生活センター(PDF)

 

事故の発生場所を見ると居室、ダイニングキッチン、階段に事故件数が多くみられます。

居室には、寝室も含まれている為ベッドからの転落、リビングではラグマットの段差や床などにちょっと置きっぱなしにした物に躓くなどによる事故が多いようです。

 

ダイニングキッチンでは、食べ物をのどに詰まらせる事もありますが、台所での不注意によるやけどがあります。

階段に関しては、2000年の法改正前の建物は、階段手摺が無いことも多く転倒事故が多いようです。

 

我が家も階段手摺を設置していなかった為、慌てて取り付けましたが、意外とあれば使っている事に気が付きます。

 

我が家は、若い時に建てた住宅で、年齢が高くなってからの生活を考えていない設計です。

これから住宅を建てる方には、手すりは邪魔と考えて設置しなくても、下地の準備をしておくと良いと思います。

 

今回、我が家では、階段手すりの取り付けをDIYしてみました。

下地さえあれば簡単に出来る事が下地を探すのがとても大変でした。

玄関、トイレ、洗面室など、これから手すりが必要になるかなと考えると、面倒だとすでに思っています。

 

最近の住宅は、バリアフリーで段差の少ない住宅作りをしていますが、自宅での過ごし方にも配慮や工夫が必要かと考えます。
家庭内の事故は、死亡者数を比較すると交通事故の3.9倍になるそうです。

 

家庭内事故の死因TOP3は、溺死、窒息、転倒・転落で年齢別では小さなお子様や高齢者が多い傾向にあります。

特に注意が必要なのが、高齢者のヒートショックです。

ヒートショックとは、急激な温度差による血圧の急上昇とそれによって心筋梗塞や脳出血などの症状が発生することです。

浴槽内での溺死の大半は、ヒートショックだと考えられています。

入浴の際、暖かい部屋から冷えた浴室に入り、さらに浴槽のお湯に入ります。そこで急激に血圧が変化し、ヒートショックを引き起こします。浴槽内で、そのまま溺死してしまう事もあり大変危険です。

このような事故リスクを回避するためにも、家の中の温度差を少なくする事が必要です。

 

LDKの暖気が脱衣室に影響を与えない場合は、洗面室に暖房器具を設置し、浴室が寒い場合は、入浴前にドアを開放して温めておくなど温度差を少なくする工夫が必要です。

 

家庭内事故を未然に防ぐため、お住まいの確認と対策を行うことをお勧めします。

これから住宅を建てる方にとっても、住宅での事故対策を反映した家づくりを設計士に相談しながら計画することをお勧めします。

 

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